オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「どうか祖母を祖父に逢わせてあげてください!」
涼花さんも緊張を解いた様子で、絹枝さんと一緒に頭を下げてきた。
それから細かいやり取りがあって、まずは絹枝さん宅に一度お邪魔した後に、絹枝さんがよく立ち寄るという土地を巡ることになった。
それは、ゴールデンウイークの9連休を使ったお仕事で。
…………
せっかくナギの仏頂面を見なくて骨休み出来ると喜んでたのに。
博君と静江おばあちゃんも予定がないって言ってたから、2人を連れてどこか行こうと……。
……あ!
あたしはとっさに思い付いた事をナギに話した。
「ねえ、お仕事ならもちろん博君も連れてくよね?
なら、静江おばあちゃんも連れて行けば、絹枝さんのいいお話相手になると思うけど、どう?」
「お日様アタマにしては気の利くコトを言うな。
静江さんにはおいおい頼むことがあったからちょうどいいだろう。
若年性痴呆のおまえは忘れるだろうから、俺から連絡を取る」
賛成してくれたはいいけど、ナギの毒舌には相変わらずムカつきました。