オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】



でも、こんな事でも、ナギに必要とされるなら嬉しいな。


まだここに居られるなら、忙しくて疲れてるナギには色々と栄養のある料理を作ってあげたいし。


うどんのつゆを作る為にダシを取ってる時、気付いたことがあって慌てて用意してバスルームに駆け込んだ。


「ごめん、ナギ。バスローブここに置いておくね」


スーパーの袋から取り出した真新しいバスローブを脱衣所のカゴに置き、擦りガラスのドア越しに大きな声でナギに言っておいた。


シャワーを浴びてるのか、水音がうるさくて聴こえたか解んないけど、まあいいや。


キッチンに戻りながら、あたしはなんだかウキウキと気分が浮き立ってきた。


だって、このマンションのこの部屋にはあたしとナギの2人っきりで、2人分のご飯を用意してる。


なんだか、新婚家庭みたいで新鮮で嬉しい。


事務所ではよく2人でご飯を食べたけど、あれはあくまでも仕事で。


今は……今だけでも、ナギはあたしを……渚杏子を必要としてくれてる。


たぶんそれが、ナギがあたしを連れてきた理由。


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