彼と私の言えない秘密
第8章

告白

───────……

「うぇ〜ん…痛いよぉ〜」


「このくらいのケガで泣かないの、血も出てないし、大丈夫!」


「だってぇ〜」


「ホラ、竜…手繋いであげるから立って」


「美那ぁ〜」


───────……

pipi…pipi…pipi…


「ん…」


俺は携帯の目覚まし機能で目が覚めた


あぁ…なんかまたあの頃の夢…見てたような…


幼稚園の時に転んで、アイツに手を繋がれて…


アイツから見れば俺はまだあの頃と変わらず、泣き虫の情けない、頼りない男なんだろうな





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