王子に姫の恋情を…
そんな訳で
由香里に気を取られていた俺は
『・・・・・・』
『・・・・・・』
無言で目配せをしていた双子に気づかなかった
そして
ダッと急に2人して走り出すと
ドカッ
「…は?」
2人とも真正面から由香里に突っ込んでいった
ゴンッ
勢いが思った以上についていたもんだから
3人は床にバタンと倒れこむ
…なんかさっき
ゴンッってすごい痛そうなデカい音鳴ったんだけど…
「痛ったぁ~!!」
…やっぱり
由香里頭打ったんじゃね?
『あなたが由香里さん!?』
『あなたが彼方の彼女!?』
…あいつ等
早く由香里の上からどけろよ!
俺が文句を言おうと近づいたときには
由香里は気を失っていた…