王子に姫の恋情を…
「は?…」
おい
こいつ等今
由香里に何しやがった?
『あーあ、気ぃ失っちゃった』
『どうしよう?保健室?』
まだ呑気に由香里の上に乗っかりながら談笑している馬鹿2人に
ガンッ
鉄槌を食らわせて由香里の上から退かせた
『痛って~!』
『彩!言葉が汚いわ!何するのよ彼方兄ちゃん!』
あまりの痛さで素に戻ってしまった彩雅をうまく清雅がフォローする
「うっせぇ、お前等消えろ」
俺はゆっくりと由香里の背中とひざの裏に手を回して持ち上げる
…俗に言うお姫様抱っこと言うものだ
外野がキャーと奇声を上げたりと騒がしい中
俺は開けられた道を通って保健室へと急ぐ
彩雅と清雅はこの上なくムカつくが
…今は由香里の方が心配だ