汚れた街の汚れなき天使



いくら俺がまりあを養えるって言っても学校までは無理なんだ。



「学校行きたいんだろ?」



こくり、と頷いたまりあの中に将来の夢まで見えているなんて知らなかったけど。



「まりあの事、ずっと待ってるから」



キミが俺を忘れたとしたら、それはそれで構わない。だけど、学校を卒業して……満足するまで親孝行して……そしたら結婚しよう。



また一緒に暮らそう。



「波多野さん!」



「いいんです。まりあの事よろしく頼みます」



それはもう……と流れる涙を見て、滴り落ちる雫の形まで同じなんだな、なんて事考えてた。




「海人、絶対絶対待っててくれる??」



「当たり前」



「嫌いになったら……やだよ?」



「なんないから。いつでも帰っておいで」



ここがまりあの実家なのに、俺の家に帰って来いなんて言い方変だったかな?



だけど、まりあと一緒に暮らしたあの部屋は二人の部屋だと思いたい。





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