汚れた街の汚れなき天使




「大丈夫か??」




時間は深夜。



妊娠中の眞子さんは体を気遣って先に眠っていて。



オヤジさんに気付かれないように、そう言われてまりあは既に帰宅している。



今日のうちにこっそり荷物をまとめて明日は普段どおり出勤した後、俺が店まで迎えに行く段取り。



「俺は全然大丈夫です!それより先輩の方が……どうするつもりなんですか?」



「だなぁ……一筋縄じゃいかねーだろ。」



「まりあが帰らないと分かったら、俺の所へ来るでしょうね」



顔も名前も知られてますし。


いや、正々堂々まりあを大切にしていると宣言したかったからで後悔はしてないんだけれど。





ただ……まりあを奪い返されるのだけはゴメンだ。





「だからその前になんとか言ってやんねーとな?」










話せば分かると思ってた。




時間はかかっても




きっと、自由になれるんだと。






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