KISS OF LIFE
南野課長は首を横に振った。

ああ、違うのね…って、ええっ!?

「ほ、本気ですか?」

「言っただろ、本気じゃなかったら言わないって」

これは完ッ全に告白だ。

それも、ジョーダンとかからかってる訳じゃない。

と言うか、それ以前にケータイ小説の中の話なんかじゃない。

ちゃんとした、現実の恋だ。

「あ…あたし、本気にしますよ?」

南野課長の目を見て、あたしは言った。

「俺の方が、もっと本気だからな」

ニヤリとに笑いながら、南野課長が言った。

この人はケータイ小説の中でよくある俺様ドSの人…な訳ないか。

自分だけツッコミを入れて自分でへこむあたしは、ある意味変な人である。

けど出会って1日で、かっこいい南野課長の彼女になれるなんて、ある意味現実の恋もいいかも…と思うあたしなのでした。
< 19 / 152 >

この作品をシェア

pagetop