KISS OF LIFE
「すっげード天然なヤツなんだよ、俺の好きなヤツ。

告白しても、意味ねーんじゃねーのってくらい」

「へえ」

男の人って、みんな天然な子が好きなのかしら?

確かにケータイ小説なんか読んでると、男の子が天然ちゃんに恋をする話がいっぱいあるくらいだしな。

「だからあきらめ気味、かなわねー恋ってヤツ」

「そんなことないわよ!」

あたしは声を大きくして言った。

驚いたと言うように、金田くんがあたしを見る。

「告白してないくせに、簡単にあきらめるんじゃないわよ!」

自分でも怒鳴り声になっている声で金田くんに言った。

「あんた、それでも男なの!?

ウジウジしてるヒマがあんなら、さっさと告白しなさいよ!

かなわない恋だってね、いつかはかなう…」

言い終わらないうちに、金田くんがあたしを抱きしめた。

えっ、何が起こったの?

「あの、金田くん?」

何であたし、金田くんに抱きしめられてんの?

全然話が見えないんですけど…。
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