KISS OF LIFE
「東雲主任、年下の彼女と熱愛中だって!」

昼休み。

食堂でランチを食べていた時、七海が言った。

「ま、マジ!?」

あまりの衝撃的なニュースに、ラーメンが鼻から出そうになった。

鼻からラーメンって、あたしはほっしゃん。かよ。

「それ本当!?」

「本当よ、マジ熱愛」

窓際で優雅に食後のコーヒーをすする東雲主任に目をやりながら、七海が言った。

食堂は東雲主任の熱愛騒動で持ちきりなのに、彼は相手にしてないと言うように全く動じていなない。

何かすごいわ。

「そんでもって、中原先輩惨敗」

そう言えば、同じ課の中原真希(ナカハラマキ)先輩は避けられていたけど東雲主任にアプローチしていたっけな。

「それで、中原先輩は泣きながら戻ってきたの?」

あたしが聞くと、七海は首を縦に振ってうなずいた。

あたしたちが仕事を頑張っている時、泣きながら中原先輩が戻ってきたのだ。
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