桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜



服は桜柄の膝上丈ぐらいの黒い着物だった。


桜の刺繍はとても細かく繊細に作られており、普通に高級な着物屋で売ってそうだ。



「わぁ・・すごい桜ちゃんらしい着物。」


「そうか?」



まぁ、確かに音祢みたいなピンク色の着物は似合わないだろうな。


てか嫌だ。





「ねぇ着替えてみたら?」


音祢は私の着物をしばらく見つめてから突然そんな言葉を発した。



「・・・今か?」


私はものすごく嫌そうな顔で音祢を見る。


「えぇ、もちろん!!どうせ男二人いないんだし、ね?」



だけどすごいキラキラした目で私を見てくる音祢に私は、一瞬言葉が詰まった。



そして、その期待するような瞳に根負けし、一息ため息をついた。



「・・分かった。だが着替えてる間は後ろを向いていてくれないか?」



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