桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
草の匂いが鼻につき、ゆっくりと瞼(まぶた)を上げる。
ここは………?
私は地に手をついて、重い体を起こした。
まだ辺りは暗く、さっきと同じ景色が目の前に広がっている。
後ろを振り返ると、輝きはなかったが、桜の花びらが未だにひらひらと散っていた。
なんで倒れてたんだろう?
私は立ち上がり、前の記憶をたどってみる。
そうだ!
確か、赤い着物を着た男が現れて、その後めまいと頭痛がして意識が無くなったんだ。
そういえば、あの男………
『──神子よ。
我は必ず、そなたを我が手中に収めてみせるぞ』
最後のあの言葉、一体どういう意味なんだ?
ていうか、"みこ"って誰だ?
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