桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
「スー……スー……」
隣から寝息が聞こえる。
……は?
私はそちらに視線を移すと、私が寝ていた布団の中で藍色の髪の青年が気持ち良さそうに眠っていた。
それはまぎれもなく、昨日私を救ってくれた青年。
私はこの状況をよく理解出来なくて、視線を青年から逸らす。
きっとこれは夢だ。
そうだ、そうに違いない。
そう思った私はもう一度布団に横になり、目を閉じる。
次目を覚ました時には、あの青年は消えてるはずだろう。
そう思った矢先
「ん〜……」
隣でまた声が聞こえた。
私はまた体を起こし、隣に視線を向けてみる。
そこには眠たそうな目をゴシゴシとこすっているあの藍色の青年の姿があった。
そのまま大きく伸びをした後、少し寝癖のついた髪を手でボリボリと掻く青年。
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