桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜



驚いて声も出ない音祢。


深影はあのニヘラ顔とは一転して、真剣な眼差しで藤姫様を見つめていた。



私は眉間に皺を寄せ、藤姫様を睨みつける。





異世界だということは薄々気づいてはいたが、まさかコイツが私を連れてきたとはな・・・



そういえば、この異世界に連れて来られる前
あの紅い男の手に触れかけた時になった鈴の音。



コイツが鳴らしたのか?





「大変強引なやり方だったとは思います。しかし、あなたにはこの世界に来てもらわければならない理由があるのです」



「理由?」



私は小首を傾げて、藤姫様の言葉を反芻(はんすう)する。


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