桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜



切れ長の紫紺の瞳


顔だけ見たら男か女か分からない程の綺麗な顔立ち


月の光で背中ぐらいまである銀髪が光沢を放つ。


細身な割には黒色の着物が少しはだけ、鍛え上げたと思われる胸板が見えた。




「おん・・な・?」


彼は驚いたように目を見開かせる



「なんだ?私が女じゃないと言いたいのか?」



私がそう尋ねると、彼は「フッ」と鼻で笑い


「女が普通刀を素手で掴むか?」


と嘲笑うように口角を上げた。



一気に苛立ちと不機嫌になる私。



「そんなことを言う前に早くこの刀を下ろせ。非常識にもほどがある」


冷たくそう言い放つと、彼はやっと静かに刀を下ろしてくれた。




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