ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
程なくして、桐島がお茶を持ってこちらにやって来た。


「…どうぞ」

「あ、あぁ…」


どうしよう…。緊張しすぎて手に汗がびっしょりだ…。


しばらく沈黙が続いたあと、桐島の方から口を開いた。


「…何か、大事な用事でも?」


不可解そうな表情をしながら訊ねてくるが、やっぱり俺の目は見ないままだった。


「あぁ…桐島と話したくて…昨日のこと」


そう言ったら、少しだけ桐島の身体がビクッと構えた。


「……ごめんな?今まで俺のワガママ押し付けて…。まさか、泣くほど我慢してたなんて思わなかったんだ…」


俯いたままで聞いている桐島に続けて言った。


「でも、分からなくて…。昨日、突然俺を拒絶した原因が…。取り返しのつかないこと、俺したのかな?」


桐島はふるふると小さく首を振った。

違う、ということなのか、俺には言いたくないのか、どちらの意味か分からなかったけど、桐島は言うつもりはないらしい。


< 211 / 479 >

この作品をシェア

pagetop