ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「銀ちゃん!勉強終わったの?」

帰り仕度を済ませて駐車場に向かっている途中、部活終わりの清川が話し掛けてきた。


「清川…」

……ダメだ…。顔がニヤついてしまう…。

わりぃな清川、お前の恋は100%叶わねえぞ。もう結衣は俺のもんだ。まぁ今回は相手が悪かった。俺に勝てるわけないだろ。ケッざまあみろ。


ニヤニヤしながら心の中で悪態をついていると、

「気持ちわりぃぞ、銀ちゃん」

眉を寄せて怪しげな表情で清川が俺を見ていた。


「うるせ。俺は急いでんだよ」

じゃあな、とスタスタ清川の横を通り過ぎようとしたら、腕をガシッと掴まれた。


「待ってよ!桐島は?もう帰った?」


「……あぁ、とっくに」

何だコイツッ!!もしかして一緒に帰ろうとか誘うつもりだったのか!?
………させるかっ!!


「清川、残念なお知らせだ。桐島には超男前の彼氏がいる」

「うそ!?」

「ほんと」

この俺だ。


「何で銀ちゃんがそんなこと知ってんだよ!!」


清川の言葉には答えず微笑みを向け、じゃあな、と腕を離した。

マジかよーーーっ!!と頭を抱えて絶叫する清川の声を聞きながら、さっさとその場をあとにした。

< 235 / 479 >

この作品をシェア

pagetop