ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「それは、俺を受け入れてくれるってことか……?」

「…先生が、もういいって言うまで、……私も離れません」

頷きながら呟く結衣に「言うわけないだろ」と小さく笑い、結衣の顔を覗きこんだ。


「俺から離れることなんてあり得ない。結衣だけだから、俺の、特別で大切な人は…」


俺の言葉に、今度はその表情も不安で曇ることなく、少しばかり恥ずかしそうに結衣は微笑んだ。

「わ、私もです…。その…と、特別、だと思えるのは…」

もう、言葉なんて出てこなかった。
これ以上嬉しいことなんてない…。身震いするほど幸福だ。




どれくらい時間が経ったかも分からないが、ずっと抱き合ったままでいた。

俺のこと、全てを承知したうえで受け入れてくれた…。そして、恥ずかしがり屋の結衣が必死に気持ちを伝えてくれた…。

言いようのない幸福感からしばらく抜け出せない。


きっと結衣もそうだろうと、抱き締めていた腕を緩めその表情を確認した。が、俺の予想に反して、結衣は苦しげに泣きそうな顔をしていた。


「ど、どうした!?」

やっぱり気が変わったのだろうか…?再び動揺して身体に緊張が走った。


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