ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「あの人にも…こんな風にしたの…?」

「……あの人?」

結衣の言葉の意味を探ろうと少し考えた。


……あぁ。そういうことか。藤堂蘭子のことを言ってるのかもしれない。

結衣の可愛い嫉妬が嬉しくて、思わず口角を上げた。

「するわけないだろ」

考えただけでもゾッとする。指一本さえも触れたくない女だ。


優しく微笑みながら結衣を見つめると、少し不安気な表情で返された。

「でも…誕生日、お祝いしてあげるんでしょ…?」

「祝う気なんてない。ただ、駆け引きに乗っただけだ。役目を終えたらすぐ帰る」


少しでも結衣の不安を取り除きたくて、その頭を撫でながら頬にキスを落とした。

本当なら唇までも奪ってしまいたいが、頬までにとどめ結衣の顔を見ないように抱き締め直した。これ以上は、きっと暴走してしまう。


「まだ、不安?」

「だ、だって…!先生知らないと思うけど…先生のことってすぐ噂になるし…好きな子だって多いし…、それに、あ、新しい彼女とデートしてたっていうし…」


言いながら結衣の声がどんどん落ち込んでいった。

それとは反対に俺の心は幸せに満ちていく。結衣のヤキモチが可愛くて嬉しくてたまらない。

< 345 / 479 >

この作品をシェア

pagetop