ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
親父も今日は理事長として、卒業式に出席すると言っていた。

毎年、入学式も卒業式も祝電だけで済ましていた不良理事長だったが、「結衣ちゃんの卒業式には出席せんといかんだろ!」と張り切っていた。

どういうわけか、今ではすっかり結衣にメロメロになっている。




「そういえば三神先生知ってましたぁ?今日は珍しく理事長がいらっしゃってるんですよぉ。ほら、三神先生と同じ名字の〜」

「……みたいですね」

「私、お会いするの初めてなんですよ〜。本当に実在してたんですね〜」


実在って…。

そういや、姿を一切現さないことで、生徒たちからは架空の理事長だと学園の伝説になっているらしい。


「どんな方なんでしょうねぇ」

「きっとろくでもない奴ですよ」

「まぁ!三神先生ったら!」

ハハハと馬鹿にしていたら、大場先生が声をかけてきた。


「そろそろ時間ですよ。行きましょうか」

「そうですね」


いよいよか…。

今日で本当に最後になる。結衣とこの学校で過ごすのは。


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