嘘。『彼』
異変
「なぁぁんかやる気でなぁぁぃ〜」



足をバタバタさせる南。



「あんたはいつもでしょ〜やる気無いの。」



私は南の足を、ストップさせる。



「なぁぁんか楽しい事ねぇぇかなぁぁ〜」



口を尖らせてまたブツクさ言ってる。



「もぅ〜煩いっ!」



私は南にデコピンを食らわせた。




いつの間にか季節は冬。
外を歩けば、コートや、ダウンを身に纏う人々が行き交う。




今日も私達は、男相手に、愛想を振り撒く。








にしても……


今日はお店がガラガラだ。

「やばくなぃ?この暇さ。」


南はおおアクビしながら相変わらずダルそう。



「営業でもしてくっかなぁ〜」



私は裏に引っ込んだ。




「もしもぉしぃ?…」

<留守番電話サービスに転送します―…>




「あぁ〜もぅ…」


思うように電話が繋がらない。



時期的にこの月は、あんまり客が出たがらないからしょうがないかなぁ〜



にしても今回売り上げやばいなぁ…





ブーブーブー


携帯が振るえる。


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