指折り★Holiday



「なんでもないよっ」




少しむくれて、
短い返事を返した。



譲輝くんは譲輝くんで、
溜息つきながらまた人の流れに集中。


あーぁーあー。


普通さ?





『気になっちゃうの?』


『そうだな・・・・
なんかわかんないんだけど、

アンタが気になって仕方ないよ』



『えっ・・・・・・?』





――――ってな感じで。


甘ーい雰囲気に
なってもいいんじゃない?


ほら、あたしも女子ですし?



キャッ☆ ドキドキっ



みたいな雰囲気欲しいじゃん。




「そういえばさー、譲輝くん」


「ん?」


「あたしたち、
お互いの連絡先知らないよね」


「・・・・・あー」


「アドレスとか交換しようよー」



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