指折り★Holiday






「う~・・・・・・」



「もー、高校生になってまで泣かないでよ~」



「うわーん!!」





大声をあげて泣いたのは、
もう何年ぶりだろうか。



お母さんの胸に飛びついて、
子供みたいにわんわん泣いた。



少し落ち着いてから聞いたのは、
お兄ちゃんがお母さんに連絡を入れていた。



毎日じゃないけど、
ちゃんと連絡を取ってたらしい。




「明日でも晩御飯に連れ戻そうか」
なんて笑うお母さんを見て、あたしも笑った。



涙まみれの、
きったない顔で。








少しずつ。




少しずつだけど、
あたしたち家族は元に戻れるような気がした。








また、あの頃の“家族”へ。





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