太陽とひまわり
転がり落ちた体制から、
急いで起き上り洗面所に向かった。


「お母さ~ん、陽、朝ごはんいらないって~」


俺は、一言もしゃべっとらんのだが…



顔を洗って、急いで靴をはいた。


「陽太!」


またしても行動を止めたのは姉だ。


「何?!」


「はい、お弁当」


「…ありがと…」

「それと…」


「うわぁ!何だよこれ?」


転んだ時に、
腕を切ったらしい・・・

姉は絆創膏を貼ってくれた。


・・・のはいいが、


「何で柄がハートな訳!?」


俺は、今朝一番の大声を出した。


「かわいいでしょ?昨日買ったの」


「俺は、そういうことを
 聞いているんじゃなくて!」


「ほら、早く行かないと遅刻するよ。
 はい、予備の絆創膏」



強制的に絆創膏をポケットに入れ、
姉は俺を追い出すように送り出した。

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