君を何度も~俺様☆天然~
「杏ちゃんっ!!」

「……いったぁ……。」

なるほど、

これがスパイクなのね。

あたしの靴には無数の穴から血が出てきた。

「早く手当てしなきゃ…!!」

「……ダメッ!!」

今この場から離れたら

……新原のバトンは誰が受けとるの!?

どうしよ……!!

こうもしてる間にもうあたしと新原の距離は10㍍を切る。

“最後まで走りきれ”

もう……


「どうにでもなれっ!!」

「杏ちゃん!!」

あたしは友達の声を振り、













「新田ぁ!!」

アイツからの、

みんなからのバトンを受け取った。

「さて、注目の3-2の七番走者はテニス部所属の新田 杏。

さきほど何かケガをしたらしいですが大丈夫そうです。」

大丈夫じゃないって!!

だいぶ痛いよ!?

血なんかギュシュギュシュ言ってるし!!

でも何とかこらえた。

何かのスイッチが入った気がしたから。

でもアクシデント発生!!


ズルッ!!


「キヤァ!!」

「お~っと転倒!!

新田 杏が大々的に転倒したぁ!!」

いや、嘘でしょ?

完璧ヤバいよね。

さっさと立ち上がるが、


シュパッ!!

……え?

「あ、今1組が2組を抜かしましたぁ!!」


oh my god!!

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