星の王子様
「私の事よりお前はどうなんだよ、真琴。お前だって姫はいないだろ」
すると真琴は、得意の「王子スマイル」を浮かべて見せた。
「僕はいいんだー。僕にはあの沢山の中から、誰か一人を選ぶ事なんて出来ないよ。僕は皆の王子様だからねー」
「お前一回死んどけ…」
こいつは本当に馬鹿だ。真琴は頼りになる仲間だが、こうゆうヘラヘラした軽い所が嫌いだ。
「お前と話してたら時間がもったいない」
それだけを言って、聖は歩き出した。背後では、
「頑張ってねー」
何を頑張るんだ?バカバカしい。
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