秘密戦隊ウーメンズ(短編)

「そうよ、確かに100歩譲って、私達が狙われてるかもしれないわ。でも、なぜ?理由はなんなの?」

グリーンがイエローの後を引き継いだ。

「何言ってるの!!私達は日本の平和を守る秘密組織。悪の組織に狙われるのは当然じゃない!!」

レッドが言い返す。

「じゃ、その悪の組織って何だよっ!ウーメンズの一員としてここに赴任して5年間。仕事といえばゴミ拾いとアクションショーとそのためにやる無駄なトレーニング。一体どこに悪の組織がいるって言うの?悪の組織がいるとしてもなぜ税金の無駄使いでしかない、たいした働きもしない私達を狙うって言うのよ。その理由を考えなよ」

グリーンの理に適った突っ込みにレッドは返す言葉がなかった。

確かに、なぜ我々を狙うのか。

一度でも悪の組織と闘っていれば納得もできるが、今まで会っことも無い悪の組織が一般人ではなくいきなり我々ウーメンズを襲う理由は思い浮かばない。

しかし、他に一体誰が何の目的で巨大な餃子の皮で顔を包むという方法で人を殺めようとするだろうか。


結局話し合いの結論は出なかったが、これからは残されたメンバーは個別での行動を控え、2人一組で行動するようにということになった。

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