姫のさがしもの。
「付き合うことは
別れるまでの
過程じゃないよ。
永遠を手に入れる
チケットなの。
…いいや、わかった!
もう少し待つから。
わかってもらえるまで
私、待つ!」
こうなったら、
いつか彼に
わかってもらえるまで
待ってやろうじゃないか。
急に元気になった私に
彼は不思議そうな顔を
していたけど
私は気にしなかった。
だけど、
彼の次の言葉で、
また私は
落ち込むことになる。
「俺、もうひとつ
気になってること
あるんだけど。
姫夏は、彼氏と別れても
本当にいいの?」
「え…?
うん…いいの…」
嘘。
ほんとはまだ
悩んでるくせに。
私はあくまでも
嘘を重ねる。
「いいよ。
てか、もう別れたんだよ?」
「うーん…
半年しか付き合ったことのない
俺からするとさ、
3年ってすごい
長さなわけ。
その彼氏は絶対
ショックだと思うんだよ。
それに、姫夏も
ほんとに後悔しないのかな?
…って、他人事ながら
心配になるけど。
勿体ないんじゃないか?」