少女のヴァンパイア

誰よりも大切な存在。

それが突然なくなる。

あの日のことは、

昨日のことのように覚えている。

突然消えた存在。

心に穴が開いたみたいな脱力感。

みんながグレンを心配した。

だが、

どんなに慰めても、

心の穴は埋めれなかった。

君じゃなきゃ駄目だった。

どんなに他の人が来ようとも、

君の変わりには

誰もなれはしなかったんだ。

どれほど

会いたいと願ったか

どれほど

神を憎んだか

だが…もし

神が謝ったとして、

俺が許したとしても

この開いた穴はどうするの?

あいつだけなんだよ?

俺の痛みも傷も

嬉しさも喜びも分かち合える。

そんな奴…

君しかいなかった。

そうだろ?

ベルン……




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