少女のヴァンパイア
シュリーの手がグレンに触れた時、
グレンが気付いた。
「シュリー…大丈夫か?」
シュリーは軽く微笑み、
苦しそうに口を開いた。
「この人…ハァッ…悪くない…です…ッ…わたしがっ…わる…い…んですっ…」
シュリーは苦しそうに息をした。
グレンはそれ以上シュリーが苦しむのをみていられたかった。
「もうなにも話さなくていい。」
そういってグレンはシュリーを優しく地面へ寝かした。
シュリーの胸の前に手を置いた。
すると、
グレンの手が軽く光った。
シュリーは苦しそうにしていたのが段々和らいでいくのがわかった。
そしてシュリーがもう大丈夫だと分かるぐらいになると、
手を離した。
シュリーは疲れ果てたのか意識を手放していた。
グレンはファイを呼んだ。
"ファイ。今すぐに中庭へこい。"
ファイは命令どおり、
すぐに中庭へ現われた。
その後ろにはラントもいた。
「どうかなさいましたか?」
ファイはグレンに聞くとグレンも疲れているようだった。
「シュリーを俺の部屋へ運べ。
ラント。お前は肩をかせ。」
ファイはシュリーを抱き上げるとグレンの部屋へ向かった。
「ジャック何か俺に用事があってきたのか?
話なら悪いが俺の部屋でしていいか?
嫌なら帰れ。」