エステティック時代到来

新しい思想『ウエルネス』

米国の保健相プライスリ―ケア―は、『心と体が健康であることが最高の美しさであり、それをサポートするのは、健康を保ち、促進して、病気にならないように予防することです』と表現しています。

要するに、美の基本に『健康』があるという考え方。

では、『健康』とは何かというと、1948年に、世界保健機構(WHO)が定義したものがひとつの指針になっている。
それは 『健康とは身体的、精神的、そして社会的に完全に良好な状態にあるということであって、単に病気ではないとか虚弱ではないということではない』というもので、肉体とともに心(精神)が伴って健康観を打ち出しているところに現代的な特徴が見られる。

一方、1960年代にアメリカにおいて『イルネス(病気)illness』の対極の言葉として、『よく、元気な、爽快な、申し分なくwell』を名詞化した『ウエルネスwellness』という言葉が登場し、以来多くの場面で使われるようになっている。

『ウエルネス』とは、自分の内なる意志と努力で『心身の良好な状態の維持管理、および回復』を目指そうとする提唱。
この『ウエルネス』の考え方は、WHOの定義する『健康』を実践する方法として、一歩進めた新しい思想ととらえることができる。

心身の良好な状態は、すなわち『美』ですから、人間美の実現といい換えることも可能でしょう。これからの美しさとエステティックを考えるうえで、ウエルネスは重要なキ―ワ―ドとなりそうである。
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