運命の黒い糸
『似合うねぇ。ドレス姿。誰かに声掛けられた?』
『馬子にも衣装かね(笑)実はねぇー2次会で声掛けられちゃったょ』
『えっ…マジで…』
『メアド交換しちゃったぁ』
『…まぁ…そんだけ可愛ければ声も掛けられるわな…』

ちょっとイヂワルをするつもりだったんだ。声掛けられてメアド交換をしたのは事実だけど、今はまだ…一樹以外の人を好きになるつもりはなぃ。
でも、悔しいから教えてあげなぃ!!
予想以上に動揺してる一樹を見てアタシは笑った。

『笑うなよなぁー』
『笑ってないよぉー(笑)』


アタシ達は誰一人いない夜の公園でキスをした。
この時は、この先に起こる数々の胸の痛みを知る由もなかったんだ。
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