君じゃないとダメなんだ

【着信:島田茜】

なんや茜か…



んっ???

茜!?


「おまえ!

どゆことやねん!」

周りのみんながびっくりする
くらうのでっかい声の俺。

「しっ…!聞いて」

「えっ?」

つられるまま静かにする。


「―…ゆかりが
ここにいんなら言うけど
わたし…マジで別れる気ないから!

わたしは悪口言われたって
何されたって
悠を好きな気持ちは

変わんないから!!…――」



え???

祥子の声??

って何や今の…

「祥子は悠くんのために
1人で頑張ってんだよ。

そんな無茶する祥子を
助けて…いや
守ってあげて!」

………祥子…。

「今どこおるん?」

「下駄箱前。

守れなかったら
許さないからね?」

真面目に言う茜。

そんなん

「当たり前や。俺が守る。

すまん。世話焼かして」


ピッ…

自分から携帯を切って

部活そっちのけで

走り出す。

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