君じゃないとダメなんだ

わたしが見た光景は

ベッドの上や
フローリングに広がる
散乱した大量の服。

食べ散らかしたお菓子の袋。

窓を閉めきってるせいか
きつい香水の匂いが漂う。

「……超ひどいね。」



いつも
部屋の片付けを
手伝わされるわたしでも

…今回は凄い。

これは2時間…

以上かかるでしょ。


「茜もびっくりした〜(笑)」

笑いながら茜は話す。


昨日、片付けをしよう!
って決めてたらしい。

でも

少ししたとたんに

甘いものが食べたくなって
いつの間にかお菓子を食べてて
食べてる最中に
彼氏の大ちゃんから連絡が来て
会うことになって
慌てて服を決めて
脱ぎ散らかして

そのまま出てったらしい。

それで帰ってきたのが

…今さっき。
で、わたしに連絡したらしい。


「……ただのバカじゃん。」

ため息をついて茜を見る。

「仕方ないじゃ〜ん!
大ちゃん、待つの嫌いだし。
超自己中なんだよ〜。」

なんだかんだ文句は
言うけど

茜は大ちゃんとは
今までの彼氏の中で
結構続いてる。


前は3日で別れたりもある茜が(笑)


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