恋愛ごっこ
伊織が箱を開ける。


中に入ってたのは、宝石の山と、紙。

宝石と紙?

何これ…

私は宝石をかき分けて、紙だけを手に取る。


――おめでとうございます。交流は深まったでしょうか?

後は各自自由行動となりますが、夕食などはグループごとに協力して作ってください――


……これだけ…

本当の本当に。

この行事意味あんの?

何人か宝石を手に取ってる人もいたけど、私は紙を見せて外に向かって歩き出した。

「天凪はいらないの?宝石」

私の隣に来てそういう伊織の手には宝石の山。

「そういう伊織はたくさんね」

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