恋愛ごっこ
その何台ものヘリコプターが私たちの目の前に降りてくる。


「皆さん、乗ってください」

中から出てきた人の声に疑うことなく私たちは乗り込む。

安心できる理由は、ヘリコプターに堂々と描かれている学校の宣伝。

私は紘翔と伊織と一緒に乗り込む。

…本当の本当に、この行事意味あんの……?



結局戻ってきたロッジ。

夕食は自分たちで作らなければいけないらしい。

私は料理はできる。

家は広いけど、掃除だけしか頼んでないし。

私と紘翔のぶんの食事は私が作ってる。


料理を始めようとしている何人かの生徒。

もちろん下のクラスの。

上のクラスの人間はそう簡単に動いたりしない。

はぁ…


「皆さん、一緒に作りましょう?きっと皆で作ったらすっごく美味しくなると思うわ」

私の鶴の一声。
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