恋愛ごっこ
そう答言った伊織の言葉に心底安心してる私は、結構重症なのかもしれない。


だって………

こんなモヤモヤした気持ちのまま…、
いくらほとんど会わないって言っても、一つ同じ屋根の下。

気が重い…。


それれ比べて、伊織と一緒にいる時間はすごく安心できる。

自分を偽らなくていいし、少し似てる気がするから。


「いざとなったらあたしと二人でかけ落ちでもすればいいじゃない?」


ウトウトしかけたその時。

頭上から聞こえた伊織の声。


「………」

思わず眠気もふっとんだ。

そのままガバッと伊織を見上げる。

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