愛情表現のしかた
鞄を左手で持ち、ちょっと痛くなってきた心臓をごまかしながら教室のドアへと目線を向けて一歩を踏み出したけど…


【待ってっ…】


僕の鞄を掴み俯いててなんだか弱腰な彼女。また心臓が痛くなる。


『まりも?怒った…?』

【…怒ってなんかないわよ。みりんは女の子をひとりで帰らせる気なの!?】

『もしかして僕のこと待っててくれたの…?』


ヤバい
うれしくて舞い上がりそう。
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