皆川修司という男
それから、慎二と修司は仲良くなった。


成績は、慎二の方が良かったのだが、
修司と同じ学校に行くと、慎二は言った。


どちらにせよ。
超がつくほどの進学校だったが。



高校入学してしばらくして、
慎二には彼女が出来た。


名前は中本由梨。
一見キツそうだが、面白い事が大好きな所は慎二と気があうと、修司は思った。


この二人が、
自分にとっての重要人物になるとは、修司は思わなかった。




二年になってしばらくして、
慎二と喋っていたときの事だった。



《ピロリロリン》


変な音が鳴った。
どう考えても修司は、写メを撮られた。



「慎二!まさか…
それをマフィアの幹部…慎一さんに送るつもりじゃ」


「送らない、送らない。
ってゆーか、兄貴は修司の顔知ってんねんから送っても意味ないやん!」


慎二はケタケタと笑う。


「由梨に送るだけやで」


「え…なんで由梨さんに」


「えーって、えーって!」


慎二は口笛を吹きながらメールを打っている。
着信音が鳴ったと思ったら、修司に携帯を渡した。


「なに?」


「見てみ」


修司は慎二宛に来たメールを見るため、ボタンを押した。


(もしや、脅迫メール?)


恐怖心と戦いながらもう一回ボタンを押す。
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