夜の世界
翔のキスでほっとした。


康太のときとは違う気持ちだった。


そして私は康太の店ではなく、翔の店に行くようになった。


翔は可愛くて、馬鹿みたいな冗談ばっかり言って、


あたかも純粋そうな顔をしていて、すごく人気があった。


帰りにはいつも必ず熱いキスをくれた。


愛されているような錯覚をしてしまうくらいに。


でも、それは違う。


私は次第に知っていく。


この人たちの仕事の意味を。
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