魔法使いのメルヘン
メルヘンは無言でまた守護神の頬をつねった。
「痛いよ。な、なんで」
「なんでって、おまえぞな、あれのせいで追試を6回受けることになったんぞな」
「なんで、レシピ渡しただろ」
メルヘンは前にもらったレシピを出した。
「え、あー、よかった。これ失くしたと思ってたんだよ。シュークリームの作り方。あーわり、わり、間違えちゃった。タンメン、ごめんな」
「・・・・・・・」
メルヘンは初めて殺意をむき出しの表情を出した。
「おーーーまーーーーーえぞーーなーーー」
メルヘンはほうきで守護神の頭を十分間殴り続けた。
「・・・・・・」
「はぁはぁはぁはぁ、ぞな。これで許してやるから、失せろぞな」
そういうと、メルヘンは布団に戻って二度寝をしようとした。
「あ、あの、申し訳ありませんがこれを受け取ってください。」
守護神は恐る恐る手紙をメルヘンに渡した。
仕方なくメルヘンは手紙を受け取り、手紙を読んだ。
「えーーーーーーーーーーーーーーー」
その手紙の内容はこうである。

ハハ アソビニイク タノシミニ 

「どうするぞな、どうするぞな」
「別にいいんじゃないのカンテン」
「つっこまいぞな」
「でしたら私はボケてボケてボケとおすの、いてぇ」
メルヘンは無言で殴った。
「と、とりあえず部屋を片付けるぞな。ところでくりくりざえもん、この手紙はいつ届いたぞな」
殴られた頬を抑えながらくりくりざえもんは突っ込んでるよと思いながら答えた。
「えと、10分ぐらい前に女の人からもらった」
「えーーーーぞな」
「10分ぐらい前って、その前にあんたほかの人から見えるのぞな」
メルヘンは突っ込みどころ多すぎて困っていた。
「それがこの僕のみ、りょ、くなんですよ。くりだけに一皮むけてるでね。ぐわぁ」
またしてもメルヘンは無言で殴った。
その時、目の前に女の人が現れた。
「こらぁ、女の子がぐぅで殴ったらだめよ」
メルヘンにとって、すごく聞きなれた声が聞こえた。声のほうへ顔をむけるとそこにはメルヘンのママだった。
「あいかわらず可愛いね、ぎゅってしたいちゃいわ」
そういいながら、メルヘンのママはメルヘンを抱きしめていた。
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