女王様御用達。
第2話「死神の王冠」
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その国の王は、女王を決めるために沢山の娘達を集めました。


貴族出の者、平民、他国の者、奴隷の者。

彼はそれら身分を問わず、女性であり、二十歳以上の美しい女性を募集しました。

『女王候補を紹介し、勝ち上がったら、その分の金を紹介者にやろう』

『女王になった者にはどんな願いも叶えてやる』


審査員の目にかなった美しい娘達が次に受けたのは、知識の深さを見るための筆記試験。


実技試験は戦争での動き方や、1対1の武術、また、本人の技能等様々な試練が彼女たちに与えられました。


そして、その試練を超えられない者は死ぬ運命にありました。



「この国に女王同等に美しい女がいてはならない」

「また、今後美しい子供が生まれてはならない」



……そんな勝手な理由からでした。




最終試験を合格のは銀色の髪の子でした。


「お前が女王だ。何か望む事があるか?」



彼女は王にこう願いました。





「女王の試験を受け現時点で生きている人間すべてを、私の家来として欲しい」





慈悲深い彼女の一言で、死ぬはずだった5名の命は救われました。


女王選抜で死んでしまった人間は全部で96名。


国の公園には彼女たちの悲劇を纏る石碑が置かれています。



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