金魚花火
いきなりに驚きながらも返事を返す。
「で?なに??」
「えと…その…手を…」
「手?」
いきなりしゃがみこんでさっきみたいに両手で手を握ってきた。どうやらよく意味が伝わって無かったみたいで…。
しかも無駄に超至近距離…
な…何ドキドキしてんだ私ッ!!
「寒いんだろ??なんか顔赤いけど…熱でもあんのか??」
「や…―――えっ…」
大きな手が、そっと頬に触れた。
ヒヤッ…と、雪みたいに冷たい手が。
「ゆ…柚…クン。」
「んぁ??」
「た…立ちたいんですけども…。」
「え。」
一瞬無言になる2人、微妙な空気が流れた…。
「先言えばよかったのに。」
「ご…ごめっ…「謝んなくていいよ」
ハハっと笑いながら立ちあがって腕を掴んだ。