◆小悪魔素直
そっか。


あたしが光汰のこと嫌いになるなんて、ありえないもん。

だったら、光汰もあたしのことを嫌いになるなんて、ありえないってことだよね。




よしっ!

いおりの言葉を信じて、直していこう。



そう固く決心したとき、クラスのブリっ子集団の甲高い声が耳に響いた。



「えェェ~~~!!麻菜ピョン、光汰クンにコクるのォ?????」

「うん~~~~❤あたしだったら落とせるよねぇ」



…動けなくなった。

あの人達が告白することに驚いたんじゃない。



何が“落とせる”よ。

光汰をモノみたいに言わないでよ。




心の中では威勢よく言ってるけど、本当は全く動けない。



「何あれ。」


後ろでは、いおりがいつもより何倍も低い声で唸ってる。




周りからの視線がいたい。


だって、あの集団以外のひとは、あたしが光汰と付き合ってること知ってるもんね。




その時、集団の一人が言った。


「でも、光汰クンって誰かと付き合ってなかったぁ??」



…きっと同時だった。あたしが教室を飛び出したのは。







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