<季節>サンタクロースの願い事
彼女を待ちながら、またカバンから本を取り出す。



まだ、読み終わっていないミステリー小説。



全然、興味の無かったその本もなぜか興味が出てきて



半分ほどまで、読み進めていた。



「あの・・・・」



俺の意識がそこで小説から現実の世界に戻される。



俺の目の前には、同い年ぐらいの女の子が立っていた。



(アレ・・・?この子・・・)



「あの、私。小西 奈々子(こにし ななこ)って言います。



昨日、あなたが話していた小西 愛子の妹です」



(あっやっぱり・・・この前、彼女と・・・)



「あの?」



俺は、ハッとして彼女を見る。
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