こっちむいて伏見!
「ありがとうございます…。
アタシの好きなもの、
知ってくれてたんですね…」
ペットボトルを見つめながらぽつりと言う。
「そりゃ、
好きな子のことやもん。
何でも知ってるって」
「好きな子…」
先輩のその言葉に胸の奥がくすぐったくなる。
「…っていうかいっつも部室でお茶するときに俺と伏見には
その都度、何がいいか聞いて入れてたけど。
深草は自分用にいっつもミルクティーを作ってたやん?」
そっか。
だから知ってたんだ。
そんな小さな些細なこと、
…先輩はやさしい。
それにアタシのこと
はっきり好きって言ってくれた。
それに比べて伏見は…。
…あ、
さっきから伏見とくらべてばっかりだ。