眠れぬ森
若いくせに、結構味がわかるタイプ?

「でしょ?ここのお料理はかなりいけるのよ。シンプルなんだけどね。」

「他も頼もうよ。俺、かなりはまりそうな味。」

ハルキは無邪気にメニューを眺めた。

かわいいねぇ。

やっぱ年下って。

ハルキは、興味津々で色々と注文した。

頼みすぎじゃない?私はお酒飲むのがメインだから。

なんて心の中で思ってたけど。


喉が渇いていたせいか、生中はすぐに空になった。

「ごめん、私日本酒頼むけどいい?」

まだ3分の1ほどビールが残ったグラスを傾けていたハルキの動きが一瞬止る。

「え、早いな。でも、俺にお構いなく。」

「じゃ、遠慮なく。」

私は、本当に遠慮なく次から次へと日本酒を飲み干して頼んだ。

半ばあっけにとられていたハルキだったけど、そのうち酔いも回ってきたのか、そんな私をご機嫌な表情で見ていた。

ハルキって、結構弱い?


「ミクさんって、どうして兄貴と結婚しようって思ったんですか?」

ふいに振ってきた。
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