復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「……君は亡くなった二人の子と仲がよくて、事件も近くで見ていたんだよね?」

脳内で、閃光とともに肉の塊となった愛華と亜美のことを思い出し、うっと口をおさえる。

「亀井愛華という子は、顔の皮膚を剥ぎ取られた上に、心臓を刺されたことが致命傷となり死亡。斉藤亜美という子は、首を切り裂かれ、出血が激しくて死亡した」

手元の資料を林が読みあげ、ふーっと大きく息をついた。

「とてもカッター、一本でできることではないと思うんだが……凶器は本当にカッターだけだったのかい?」

警察側としては、信じられないだろう。普通ならナイフ一本でもできることではない。

もしかしたら、マリの呪いがカッターさえ強じんにさせ、あんな世にも恐ろしい事件の手助けをしたのかもしれない。

そんなこと口にできるはずがなく、奈々子は黙ってうなずいた。
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