復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

翌日、一時間目は英語の授業で、奈々子は筆箱と教科書を取り出した。
あっ、と思い出す。英語のノートは、マリに貸していたんだった。

奈々子は、席に座っているマリのもとへ向かった。
マリは片手にあごをおき、カチカチと携帯電話をいじっている。

「マリちゃん、英語のノート返して」

すると、マリが携帯電話をいじる親指を止めた。

「あーっ、忘れちゃったぁ」

えっ、と奈々子は耳を疑った。

「わ、忘れちゃったって……今日が宿題の提出日なんだよ。昨日ちゃんと言ったよね？」

微かに震える声で言うと、マリは携帯電話を閉じた。

「そんなこと言われても、忘れちゃったんだから、しょうがないじゃん」

マリが笑いながら言った瞬間、奈々子は全身の血が煮えたぎるのを感じた。