復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「みんな、バイバ~イ」

「さようなら」と零が爽やかな笑顔を浮かべ、愛華と手をつないで駅へと歩いて行った。

作戦では、このあと零が電車に乗ったのを見届けてから、愛華は戻ってくることになっている。

奈々子は、小さくなっていく二人の背中を見つめていた。

「あー、零くんかっこいいなぁ。マリの気持ち少しわかるよ。わたしも付き合いたいよ」

さえが、うらやましそうにつぶやいたので、奈々子は心の中で同意した。

「今の愛華に聞こえたら、殺されるよ」

亜美が真顔で脅すように言うと、さえは固まってしまった。

「なーんちゃって」と亜美がいたずらっぽく笑ったので、さえは、ほっとしていた。

「……さてと、どこで時間つぶそっか」

亜美は足元にあった石を蹴り、校舎へと歩いた。
< 61 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop